コロナ騒動も僕の住む関西では終息の兆しが見え始めている。というわけで微力ながら経済に貢献すべく、また長年の再訪の野望を果たすべく大台ケ原へ行ってきた。
旅の始まりはここ、大和上市駅から。大台ケ原行きのバスはここからしか、そして当面の間は1日1本しか出ていないので時間に気を付けて向おう。運賃は2020年現在で片道2050円。少し値上がりしてしまったがまあいい。
バスに揺られる事約2時間。売店で腹ごしらえをした後は東大台へ向かった。大台ケ原はあの時と変わらず僕を待ってくれていた。
大蛇嵓もあの時と変わらぬままだった。コロナの自粛の影響で人がほとんどおらず快適に自然を感じることができた。
まあそれも今回旅行に出た主な理由なのだが。
シオカラ谷を経由してビジターセンターまで戻ってきた。道中は正直なところかなりキツかった。アップダウンが激しいのはともかく、道に石が多く転がっていてそれが少しづつ、だが確実に足裏に疲労を蓄積させていった。おかげで日の出岳は今回も訪れず終いだった。
宿は大台ケ原唯一の旅館、心・湯治館。 本来なら6畳一間の個室を予約していたのだが、コロナの影響で予約が無くなったらしく、大広間を一人で使えることになった。
2日目、今度は西大台へ向かう。
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5月下旬でもストーブは現役。 |
こちらは環境省の管轄で立ち入りするためにはビジターセンターにて講習を受けて1000円を払わなければならない。立入認定証をもらっていざ入山。
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実は西大台にも展望台なるものがあるのだが、大蛇嵓ほどの壮大なのは期待できない。写真は展望台に続く脇道にある「ミズナラの巨木」 | |
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吊り橋はジャンプで揺らす主義の僕でもジャンプをためらった吊り橋。 |
所要時間5時間が示す通り、道中は東大台の比ではない程キツい。それでも、それでも僕は制覇した。ああ、やりきったのだ。どっと疲労が押し寄せる。だがその疲労感も心地よい。トレッキングの醍醐味というのはそこにあるのだろう。
なんというか神秘的だなと思ったことがあって、それは西大台をトレッキングしているときは日差しすら差していたのに、僕がそこから帰ってきた途端に天気が急変し、霧が立ち込め始めたのだ。(写真上)山の天気は不安定とよく言うが、なんというタイミングの良さ。
帰りのバスは15時半発で時間があるのでもう一度東大台を巡ってこようかと思ったが、この濃霧のため断念。売店でうどんを啜って時がたつのを待つ。そうこうしているうちにバスの扉があいたのでいよいよお別れの時だ。
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帰りは大きめのバス。 |
いい思い出をありがとう、大台ケ原!……と感傷に浸っていたのもつかの間、バスに酔ってしまい駅までの道中、必死で吐き気と頭痛を抑えましたとさ。