2020年2月9日日曜日

人間は孤独では生きていけない

孤独は人を狂わせる。

当然の事実だが、昨今の独身者の増加により、これが無意識か或いは意図的にか見落とされている。人間は社会的な動物であるが故、望まなくても他者とコミュニケーションをとらなければならない。それを怠れば精神に悪影響をきたす。というか考えが歪む。さらに悪いことには、孤独のせいでそれを指摘する人間もおらず、当人の中で思い込みが強化されて手が負えなくなるのだ。

そのいい例として独身賛美がある。若いうちはいいのかもしれないが、年を取るとどうしようもなくなる。そして悲惨な最期が待っている。なんとなくバブル期のフリーター賛美と同じような匂いがするので、僕は独身賛美にはかなり懐疑的な立場だ。そっちのほうも中年期に差し掛かった今、大変なことになっているらしい。今後は巨大な貧困層を形成するとの予測だ。

どう考えが歪むのかは実物を見るのが手っ取り早い。東洋経済オンラインの独身賛美の記事のコメント欄の1コメント。もう気持ち悪すぎて引用する気も起きないので要点だけ書くに留めるが、要するに「結婚する奴は弱い。独身は強い。完璧」ということらしい。本当に心からそう思うならばこんな場末のコメント欄で演説などしていないで、世のためになることをやり遂げて独身の汚名返上に一役買えばいいのに、やっていることといえば結婚している人に対する誹り。酸っぱい葡萄絶賛炸裂中。

同じ独身として恥ずかしいことこの上ないが、このまま耳障りの良い言葉ばかり受け入れて年を重ねたらこうなるという良いサンプル(感嘆符と疑問符の使い方がおかしいので、デジタルに慣れていない人、つまり中高年層の人間がこのコメントを書いたはずという勝手な予測)なのだろう。彼は。

独身を貫き続けるというのはとどのつまり彼と同じ人種とみなされるという事だ。そこまでは酷くなくても、初対面の人に何らかの悪印象を与えることとなる。相手がいなかったから……出会いがなかったから……今は独身でも大丈夫だし……という理由で独身道を貫こうとしている若年層は少し考えなおしたほうがいいのではないだろうか。そもそも2019年ですら生涯未婚率は男23%女14%だ。つまり大概の人間は結婚を経験しているのだ。
※過去に結婚したうえで「やっぱ独身だ」となる分には問題ない。問題は1度も結婚したことがないのに結婚に酸っぱい葡萄を炸裂させるような人間だ。

とはいえ既婚者全員がまともな人間とは限らないので、独身悪くみられる問題の最終的な解決方法は「中国と同じく社会スコアを導入する」しかないように思う。「49歳、独身ですが私のスコアは53万です」ともなれば悪印象を抱かせるような結果にはならないだろう。

思ったことを深夜テンションで書き連ねていたら本当に言いたいことからかなりそれてしまった。

<人生の持論その2>
「独身貫いても交友関係切るな気が狂う」