長寿。それは太古からの人間の望みの一つだ。長寿を得るためなら人間というものはそれこそ何だってやってきた。水銀を飲んでみたり処女の生き血の風呂に浸かってみたり。もはや何でもありである。
しかし最近の研究により、そんな涙ぐましい努力も無に帰してしまうかもしれないという事が示された。CNETより。
Humans probably can't live longer than 150 years, new research finds
https://www.cnet.com/news/humans-probably-cant-live-past-150-years-research-finds/
シンガポールにあるバイオテクノロジー企業、Geroの研究によると、ストレスや外傷からなどの回復力は歳とともに衰えてゆき、120歳から150歳の間で完全に消え失せてしまうという事が分かった。そういう訳で人間は原理上、150歳以上は生きることができないのだ。
どうだろう。これをいいニュースだと思うだろうか。現代人にとってはかなりのグッドニュースだろう。今の現代社会、特に日本でアンケートでも取ってみたら多くの人は長生きなんて望んでいないという事が分かるだろう。かつては王道だった生き方もうまくいかなくなり、格差もどんどん開き、人によっては今日の食事にありつけるかすら怪しい状況に陥り、社会は先の見えない閉塞感に覆われている。そんな状況で誰が長寿を望むというのか。
しかし僕個人としては、科学技術の発展と資本主義がこの窮地を救ってくれると信じている。格差が開くのも資本主義が極めて健全に機能しているからであり、数字稼ぎのためにネガティブな情報ばかり報道するメディア報道に隠れがちだが、科学技術は日夜進歩を重ねていて、世界全体でみれば人類の暮らしは幾分向上している。そしてこれから先も向上する。
とはいっても僕は他人に明るい将来像を押し付けるつもりはない。現代社会は思想の自由が重視されているので、例え人類の未来はお先真っ暗だ人と考える人がいても、それはそれでOKだ。そんな思想に応じた現実が展開されるだけだろうが、僕は干渉しない。ただ、来るべき明るい未来を享受できるように、着々と準備を重ねてゆくだけだ。