2020年7月22日水曜日

オンライン授業とやる気格差

新コロの感染拡大は社会に大きな変化をもたらした。その内の一つが学校教育のオンライン化だろう。僕の大学でも、zoomを使ってリアルタイムに講義を行ってみたり、講義動画を配信して都合のよい時に視聴するオンデマンド方式を採用してみたりと、教員側でも試行錯誤が伝わってくる。

通学する必要が無くなってしまうと、どうしてもだれてしまうのが人間の性というものだ。僕とてオンデマンド方式の授業は2週間分ほど溜め込んでしまう。そして2倍速にしてまとめて再生する。それでも提出課題が課されたときはeメールで通知が来るという、親切仕様なのでどうにかなっているのだが。

ところで、こんなニュースを見つけた。
オンライン授業で広がる教育格差。「なんとなく」勢が置いてけぼりに
https://nikkan-spa.jp/1681497

タイトルが示す通り、だらけている学生とオンラインでも学習に精を出せる学生との間で格差が広がりつつある、という趣旨だ。

オンライン授業に関する格差論といえば、「家に回線や端末が無い。手に入れられない」という貧困系がメインだろう。無論、この格差はパソコンを貸し出すなりして、直ちに是正すべきだが、今回槍玉に上がっている「やる気格差」とでも言うべき現象は是正など必要ないように思う。

考えてみれば当然の事だ。 特に目的もなく、ただ人生のモラトリアムが欲しいというだけで高等教育に進学するような人間は、やらなくても良いとなればどこまでもだらけてしまうものだ。そしていつしかドロップアウトしてしまうのだろう。

だが、それが悪い事なのかと問われれば必ずしもそうではないはずだ。

目的意識を高く持ち、目的に邁進し続ける人間はオンライン授業だろうがなんだろうが、問題なくついていけているのだ。

 オンライン授業というものは、言わばふるいのようなものだろう。「なんとなく」で来ているような連中はふるい落とされていく。そして残った者のレベルは上がってゆく。

コロナがもたらした影響は甚大だが、必ずしも悪い事ばかりではないのかもしれない。