僕の人生における目標の一つは「経済的独立(ファイナンシャル・インデペンデンス)の獲得」である。となると投資、金融リテラシーの勉強は欠かせない。本書「となりの億万長者」は実際の富裕層がどう暮らしているのかを、筆者の調査結果を元にに論じている。具体的な投資の方法とかではなく、心構えやライフスタイルにとどまっているが、将来富裕層になりたければ必読の書だろう。
[億万長者のライフスタイル]
「倹約、倹約、倹約」これに尽きる、との事。確かに使わなければ金などいくらでも貯まるのだから、当然だろう。ブランドものには興味を示さず、車は国産大衆車。ではSNS上によくいる、豪華な生活を自慢する人々は富裕層ではないのか?実は、彼らはたくさん稼いでいるが、稼いだ分だけ使ってしまう「蓄財劣等生」なのだ。当然貯蓄などほぼ無いので、失業したら良くて1年程しかそのライフスタイルを維持できない。ところが「倹約、倹約、倹約」な億万長者の方々は貯えもあるし、金のかからないライフスタイルなので、失業しようとも10年20年は余裕で生活を維持できるのだ。
[億万長者の投資の仕方]
自分で投資先を調べ、長期保有をして最小限のコストで済ませる。取引手数料も投資アドバイスもびた1文払わない。ここから学べることといえば、僕たちはインデックス型のファンドを買っておけばいい、ということだろうか。
その他にも「所得税は大敵。現金収入は抑えて投資からの収入を高める」「浪費家こそ真の愛国者」「あいにく私の一番のお気に入りの慈善施設は私自身なもんでね」など、この本から学べることは非常に多い。特に後者は僕の座右の銘になったほど秀逸な表現だ。
出版は1997年とて今でも非常に有用な本だ。一読をお勧めする。