|
図書館で借りてきた2冊。相変わらずの激安っぷりに思わずニンマリ。 |
僕は戸梶圭太が大好きだ。タイトルに惹かれて初めて読んだ彼の著作が「自殺自由法」だった。その次が「下流少年サクタロウ」だった。それ以来、すっかり彼のファンになってしまった。戸梶圭太の何が良いかというと、やはり登場人物の激安さだろう。いままで読んだ小説の中でも他の追随を許さないほどの思考回路の単細胞っぷりに口角が吊り上がった。ちなみにGoogle先生に「激安人間」と聞いてみると真っ先に同氏のページが出てくるあたり、彼が「激安人間」というジャンルの先駆者であることは確かだ。同氏のどの小説も1時間足らずで読破できたことから激安人間どもの織り成す物語などコピー用紙よりも薄っぺらいものだと分かった。当然だろう。移植に使えそうな臓器を持っている位しか良いところのない激安人間どもに重厚な物語を紡ぎだす事など、どだい無理な話なのだ。が、それが良いのである。世に数多くいる物書きたちも、異世界なんかよりもっと激安人間に焦点を置いて執筆してほしいものだ。そうしたら僕みたいなコアなファンがつく……かも。